Windows 98 や Windows 2000 のヘルプで採用されている HTML HELP の作成方法について簡単に説明します。作成には HTML HELP WORKSHOP(HHW) を使用します。

HTML HELP は簡単に言うと、Web ページをそのままヘルプにしたもので、リンクや画像表示が簡単にできます。ちなみに、Windows NT 4.0 や Windows 95 などで使用されているヘルプは WinHelp といいます。

 

1. インストール

HHW は(私の調べたところ)残念ながら英語版しか存在しないようです。しかし、日本語サポートはできているようです。下記ダウンロードサイトは
http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/chm/HH1Start.htm
から、たどることができます。 

インストールサイト

Version 1.1 VisualStudio6 の Disk1\HTMLHelp\htmlhelp.exe
New Version http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/htmlhelp.EXE

補足コンポーネント
(htmlhelp.exe をインストールした後にインストールしてください)

Language Patch http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/hhupd.exe
HTML Help API Library http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/htmlhelp.lib

HTML HELP のヘルプファイル
( htmlhelp.exe をインストールしたフォルダと同じところにコピーしてください)

Microsoft HTML Help http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/htmlhelp.chm
HTML Help ActiveX control reference http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/samplewebsite/hhaxref.chm
HTML Help API reference http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/api.chm
日本語版ヘルプ(自己解凍) http://msdn.microsoft.com/library/tools/htmlhelp/wkshp/htmlhelpj.exe

 

2. プロジェクトの作成

  1. HHW を起動します。
  2. [File] - [New] から [Project] を開きます。
    * ウィザードが開きます。
  3. [Convert WinHelp project] はチェックしないで [次へ] を押します。
    * [Convert WinHelp project] は WinHelp を HTML HELP に変化するときに使用します。
  4. プロジェクトファイルの作成場所を指定して、[次へ] を押します。
  5. 既に作成しているファイルを聞かれるので、今回は何もチェックをつけないで [次へ] を押します。 

    HTML Help table of contents[.hhc]  目次ファイルを追加します
    HTML Help index[hhk] 検索キーワードファイルを追加します
    HTML files[htm] HTML 文書を追加します

     

  6. [完了] を押します。
    * 手順 4 で指定したファイル( xxx.hhp )が作成されます。今後、このファイルを開くと、ヘルプの作成の続きができます。

 

3. 表紙の作成

予め、ヘルプで使用する HTML ファイルを作成しておいてください。HHW でも作成できますが、一般にある HTML エディターの方が使い勝手が良いと思われます。また、作成したファイルをプロジェクトと同じフォルダに置いた方が後々楽です。

  1. [Project] が開いている状態を確認します。
  2. 左側の縦型ツールバーの (Add/Remove topic files)を押します。
  3. [Add] ボタンを押して、Html ファイルを選択します。
  4. [OK] を押します。

プロジェクトを作成後にこの操作を行っている場合は、自動的に表紙([プロジェクト] タブ - [Options] セクション - [Default topic])に設定されているはずです(すぐには表示されませんが反映はされています)。

 

4. コンパイル

コンパイルは、作成した設定をまとめて、ヘルプファイルを作成することです。

  1. [File] - [Compile...] を開きます。
  2. [Compile] を押します。

もしくは、

  1. 左側の縦型ツールバーの (Save all files and compile) を押します。

実行が終了すると、プロジェクトのあるフォルダに xxx.chm ファイルが作成されます。これが、ヘルプファイルです。開いてみると、下記のような感じで目次とか何も入っていない状態で表示されます。

 

5. 目次の作成

  1. [Contents] タブを開きます。
    初めて開くとメッセージボックスが表示されます。


  2. [Create a new contents file] を選択して [OK] を押します。
  3. 目次ファイルの名前を聞かれますので、適当につけます。デフォルトでも良いです。
  4. 左側のツールバーから (Insert a heading) を押します。
  5. [Entry title] に、目次で表示する文字を入力します。
  6. [Add] を押します。
    * [Path or URL] ウィンドウが表示されます。
  7. [Browse...] ボタンを押して、表示するファイルまたは URL を指定します。


  8. [OK] を押して閉じます。
  9. 手順 4 〜 8 を繰り返して、目次を作成します。
    階層を変更するには、左側のツールバーの矢印ボタンを使用して、入れ替えていきます。
    既に作成した目次を変更するには、左側のツールバーの (Edit Selection) を押します。
  10. 全て設定したら [4. コンパイル] を実行して、動作を確認してください。

以上で、だいたい見栄えのするヘルプができたかと思います。

 

・付録

目次のアイコンを変更するには・・・

  1. [Table of Contents Entry] ウィンドウの [Advanced] タブを開きます。
  2. [Image Index] でアイコンを選択します。

検索タブを追加するには・・・

  1. [Project] タブの (Change project options) を押します。
  2. [Compiler] タブの [Compile full-text search information] にチェックをします。

キーワードタブを表示するには・・・

  1. プロジェクトの [Index] を開きます。
    初めて開くとメッセージボックスが表示されます。
  2. [Create a new Index file] を選択して [OK] を押します。
  3. Index ファイルの名前を聞かれますので、適当につけます。デフォルトでも良いです。
  4. 左側のツールバーから (Insert a Keyword) を押します。
  5. [Keyword] にキーワードにされる文字を入力します。
  6. [Add/Edit...] ボタンを押して、表示するファイルまたは URL を指定します。
  7. 4 〜 6 を繰り返します。
  8. コンパイルすると、使用できるようになります。

 

後は、頑張ってヘルプを参照して下さい (^^ゞ